秩父に広がる将門伝説と平氏の系譜
どんな伝承か
平将門にまつわる伝説は秩父地方にも多く、西秩父の吉田町から皆野町、秩父市、大滝村を経て、雲取山の県境を越えた奥多摩の谷まで、盆地を南北に貫くように分布しているのが特徴である。将門が十世紀前半に起こした天慶の乱は、日本史の中でも特異な事件として語り継がれてきた。平家物語は平清盛の祖を桓武天皇の皇子葛原親王とするが、系図ではその子高見王の子に高望王がおり、この高望王が初めて平の姓を賜って常陸大掾・上総介として東国へ下った。その子らの一人良将の子が将門である。
原典より
平将門に関する伝説は秩父地方にも分布されている。—— 秩父の伝説と方言 より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
秩父の伝説と方言
『秩父の伝説と方言』は、秩父市教育長鶴沢福松の序を付し、編集委員が執筆整理にあたって編んだ秩父地方の伝説と方言の集成である。秩父市と秩父郡に伝わる伝説を集め、武甲山麓のジジイ・ババア石、橋立鍾乳洞の悪龍、畠山重忠や坂上田村麻呂にまつわる話、伐ると祟る天狗松などを語り口調で記す。伝説は石・水・塚・屋敷跡・山と人物・地名・社寺および城跡・木に関する八つの部に分け、話によっては他地方の類話を注記する。