夜籠りに昇る御龍燈
どんな伝承か
三穂田町下守屋の西北西の山頂に、地区の人々が妙見様と呼ぶ神社がある。正式には飯豊和気神社といい、下守屋の総鎮守で延喜式内社、祭神は御饌津大神である。神亀元年に元正天皇の勅旨で勧請され、文禄二年二月に正一位の宣下があったという。妙見様と呼ぶのは、昔、相馬の方から受戒比丘尼が妙見の尊像を背負い、村々を勧化しながらこの地へ来て、その像をこの社に納めたからだと伝わる。秋の例祭では前夜から山頂の拝殿で夜籠りをするが、その夜には御龍燈という不思議な光を見ることがある。幾十幾百もの光の玉が青白く光りながら下の谷間から昇って来るもので、拝殿の向拝柱にまつわりついたこともあるという。
原典より
三穂田町下守屋の西北西の山頂に、地区の人々から妙見様と呼ばれている神社がある。—— 郡山の伝説(ふるさとの文化財調査事業・昭和六十一年(1986)刊/監修 大島建彦) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
郡山の伝説(ふるさとの文化財調査事業・昭和六十一年(1986)刊/監修 大島建彦)
福島県郡山市(旧安積郡・田村郡域、湖南・熱海・三穂田・逢瀬・西田・中田ほか各町)に伝わる伝説を、木/石・岩/水/塚/坂・峠・山/祠堂/家・村/祭礼・行事の八部門に分類して集成する。坂上田村麻呂や阿古陀媛・采女伝説・萩姫、源義家ら前九年の役の人物伝承、淵や池の主・龍神・河童、弘法大師の清水、稲荷・観音・地蔵の霊験、長者伝説や埋蔵金、隠れキリシタンなど、郡山の地に根ざした怪異・霊験・由来譚を伝承地つきで網羅する。