トップ山形県の伝承高畠町

破風の盗人を怯ませた老女の歯染め

所在地山形県東置賜郡高畠町中和田馬場
年代伝承
登場平主計、盗人新兵エ、主計のおばあさん
出典高畠町伝説集

どんな伝承か

中和田小学校の跡地は、一万石の格式があった豪族平主計の邸だという。同じ和田村の佐沢口の堤のほとりに新兵エという盗人がいた。遠く福島や仙台、越後まで出かけて豪家を襲ったが、貧しい者には惜しみなく分け与え、「主計さまにだけは決して悪いことはしない」と言い切っていた。あるとき金に窮して馬場の主計の家へ忍び込み、破風に隠れて人の寝静まるのを待った。ところが家人が寝たあと、主計の祖母が一人座敷に残って鏡を前に歯を染め、済むと天井を見上げて行燈を消す。気味悪くて二晩とも下りられず、三晩目にようやく縄を伝って下りたが、祖母は少しも驚かない。新兵エは詫びを述べ、諭されて金を受け、涙を流して去ったという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

高畠町伝説集(昭和三十二年(1957)刊/高島高校文芸班編)

山形県東置賜郡高畠町(屋代・亀岡・和田・二井宿・糠野目・高安・露藤ほか各地区。一部は隣接の米沢市・南陽市宮内・長井市)に伝わる伝説を、神仏/人物/怪異/動物/什物/地物/地名/地誌 の八篇に分類して集成する。屋代神社の鬼女縁起、犬の宮・猫の宮、安久津八幡、狐狸むじなの化かし、天狗・怪物・沼の怪、青葉の笛や応挙の幽霊画、伊達・上杉の城館跡や古戦場、地名由来など、高畠の地に根ざした怪異・霊験・由来譚を地区つきで網羅する。

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平主計破風お歯黒老婆行燈

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