トップ山形県の伝承高畠町

沼端に住んだ侠盗船坂新兵エ

所在地山形県東置賜郡高畠町(馬頭沼)
年代伝承(徳川時代)
登場船坂新兵工、平主計の婆さん
出典高畠町伝説集

どんな伝承か

和田に新兵エという盗賊がいた。佐沢口から馬頭沼のほとりを通って佐沢へ出る近道を船坂越えといい、新兵エはこの沼の端に小屋を建てていたので船坂新兵エと呼ばれた。悪事は遠方でばかり働いたので捕まらなかった。中和田の馬場には平主計という豪家があり、男勝りの婆さんが大家を取り締まっていた。新兵エはある夜、破風から座敷へ下りようとしたが、夜更けに婆さんが一人で鏡台に向かって歯を染め、終わると天井を見つめて行燈を消す。その眼の凄さに七晩通っても下りられなかった。のちに非を悔いて懺悔すると、婆さんは金を包んで正業に返れと諭したという。役人が小屋を囲むと沼にもぐり、葦で息を継いで逃れたとも伝わる。

原典より

徳川時代のこと、和田に新兵工という盗賊がおりました。—— 高畠町伝説集(昭和三十二年(1957)刊/高島高校文芸班編) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

高畠町伝説集(昭和三十二年(1957)刊/高島高校文芸班編)

山形県東置賜郡高畠町(屋代・亀岡・和田・二井宿・糠野目・高安・露藤ほか各地区。一部は隣接の米沢市・南陽市宮内・長井市)に伝わる伝説を、神仏/人物/怪異/動物/什物/地物/地名/地誌 の八篇に分類して集成する。屋代神社の鬼女縁起、犬の宮・猫の宮、安久津八幡、狐狸むじなの化かし、天狗・怪物・沼の怪、青葉の笛や応挙の幽霊画、伊達・上杉の城館跡や古戦場、地名由来など、高畠の地に根ざした怪異・霊験・由来譚を地区つきで網羅する。

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盗賊平主計婆さん懺悔お歯黒

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