トップ > 神奈川県の伝承 > 清川村

矢口長者の伝説

所在地神奈川県愛甲郡清川村宮ヶ瀬(御殿の森)
年代延元三年(一三三八)以後(新田義興家臣・矢口入道信吉)
登場矢口入道信吉、新田義興、村人、信吉の主君
出典神奈川の伝説

どんな伝承か

延元三年、新田義興は矢口の渡しで裏切りにあって舟底を抜かれ、自刃した。主を失った家臣矢口入道信吉は足利の世を嫌い、家族や郎党とともに丹沢の宮ヶ瀬の奥深くに隠れ、大きな屋敷を構えて人知れず暮らした。ある日、村人が川で魚を捕っていると、誰も踏み入ったことのない川上から黒塗りの立派な椀が流れてきた。不審に思って奥へ分け入ると、金銀をちりばめた豪壮な御殿が現れた。驚いた村人は鳥屋の集落にも加勢を頼み、翌朝、鋤や鍬、竹槍を手に御殿を襲った。不意を突かれた信吉主従は皆殺しにされ、二十歳の娘も逃れられなかった。沢には勝負沢・二十ヶ沢・六百沢などこの話にちなむ名が残るという。

原典より

神社・寺院・堂・祠にまつわる伝説 一三五石楯尾神社の称宜の娘(相模原市大島) 一四二—— 神奈川の伝説(谷川平夫(文)/読売新聞社横浜支局 編・1967年(昭和42年)) より引用
地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

神奈川の伝説(谷川平夫(文)/読売新聞社横浜支局 編・1967年(昭和42年))

『神奈川の伝説』は、読売新聞社横浜支局が一九六七年に編んだ神奈川県内の伝説集である。読売新聞神奈川県民版に昭和四十年九月から四十二年八月まで八十回連載された「神奈川の伝説」のうち六十五回分を収め、文は谷川平夫記者が書き、伝説の地を訪ねて住職や古老に聞いた話と現在の様子を添える。樹木・石・塚・水・坂や島・屋敷址・社寺・禁忌・地名の部に話を分け、大藤時彦の序文と巻末の解説・索引を付ける。

種別から探す

長者屋敷新田義興隠れ里落人

清川村の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『神奈川の伝説』の伝承