飢饉の餓死者を慰める善念寺の六地蔵
どんな伝承か
若松区本町一丁目の善念寺の境内には「六地蔵さん」がある。享保十七年(一七三二)の飢饉で大勢の餓死者が出たため、庄屋の石井正五郎重勝が餓死者の霊を慰めようと造ったものと伝えられる。八月二十四日の地蔵盆には遠近から大勢の信者が参拝し、境内は香煙が立ちこめて大いににぎわう。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北九州市史 民俗(北九州市・北九州市史)
『北九州市史 民俗』は、北九州市が編んだ市史の民俗編である。ここに収めるのはその第三編「信仰伝承」第一章「信仰」の第二節以降で、門司・小倉・若松・八幡・戸畑の各区に伝わる聖地と忌地、神仏信仰、神事と法会、巡礼、巫者・祈禱師、信仰集団、狐憑きや犬神などの憑霊・霊異現象を記す。節ごとに地区と地名を挙げて事例を並べる編み方で、祟る石や産女石、落人の墓なども忌地の項に見える。