一月八日の初薬師参りと娘の十六まいり
どんな伝承か
小倉の南北両区では、かつて一月八日を初薬師参りの日とし、近くの薬師堂へ詣でる習わしがあった。なかでも苅田町馬場の相円寺は内尾のお薬師さまと呼ばれ、参る者が多かった。信者は今も参拝を続けている。また小倉の地区では、十六になった娘が母に連れられて薬師如来へ参る十六まいりの風があった。詣で先は上徳力や広寿山の薬師如来、苅田町の内尾薬師、香月は吉祥寺の薬師如来などであったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北九州市史 民俗(北九州市・北九州市史)
『北九州市史 民俗』は、北九州市が編んだ市史の民俗編である。ここに収めるのはその第三編「信仰伝承」第一章「信仰」の第二節以降で、門司・小倉・若松・八幡・戸畑の各区に伝わる聖地と忌地、神仏信仰、神事と法会、巡礼、巫者・祈禱師、信仰集団、狐憑きや犬神などの憑霊・霊異現象を記す。節ごとに地区と地名を挙げて事例を並べる編み方で、祟る石や産女石、落人の墓なども忌地の項に見える。