戸上神社の榊頒神事
どんな伝承か
門司区大里戸ノ上の戸上神社の秋季大祭は、十月二十三日の前の土・日曜日に執行される。以前は二十日から二十三日までで、二十日に御神幸、二十一日にはお旅所の大里松原で流鏑馬の神事が行われた。昔ながらの装束で馬を走らせる勇壮なものだったが、昭和十八年を最後に中止された。二十三日にはお昇りの儀があり、御神霊は山神輿で戸上山頂の上宮へ還御する。山頂で神をもてなしたあと榊頒の神事となる。榊頒は樹木の枝を折り増やすことで霊魂の分裂・増殖を信じ、守護霊としての祝福を得ようとするもので、参拝者全員が分霊を平等に頂き、新たな生命が宿るとされている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北九州市史 民俗(北九州市・北九州市史)
『北九州市史 民俗』は、北九州市が編んだ市史の民俗編である。ここに収めるのはその第三編「信仰伝承」第一章「信仰」の第二節以降で、門司・小倉・若松・八幡・戸畑の各区に伝わる聖地と忌地、神仏信仰、神事と法会、巡礼、巫者・祈禱師、信仰集団、狐憑きや犬神などの憑霊・霊異現象を記す。節ごとに地区と地名を挙げて事例を並べる編み方で、祟る石や産女石、落人の墓なども忌地の項に見える。