位牌と法名の授与
どんな伝承か
小倉南区道原・合馬では、死去すると葬儀の前に寺の住職から法名を付与してもらい、位牌に記して葬儀を行う。位牌は仏壇にまつる分と、墓地へ持参または納骨堂に納める分の二枚を作り、墓地へ持参する分を野位牌といって、後継者の妻か嫁が奉持して墓地へ行く。法名は本来、仏道に入り得度を許された者に与えられる称号であるから、受けずに死んだ者には、本山の法主に代わって檀那寺の住職が剃髪式と得度を行って授ける。浄土真宗で生前に法名を頂くことを帰敬式、俗に「おこぞりを受ける」という。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北九州市史 民俗(北九州市・北九州市史)
『北九州市史 民俗』は、北九州市が編んだ市史の民俗編である。ここに収めるのはその第三編「信仰伝承」第一章「信仰」の第二節以降で、門司・小倉・若松・八幡・戸畑の各区に伝わる聖地と忌地、神仏信仰、神事と法会、巡礼、巫者・祈禱師、信仰集団、狐憑きや犬神などの憑霊・霊異現象を記す。節ごとに地区と地名を挙げて事例を並べる編み方で、祟る石や産女石、落人の墓なども忌地の項に見える。