鉢形城の連絡犬を葬った犬塚
どんな伝承か
長瀞町野上下郷の杉郷、石上社の近くに犬塚がある。北条氏が鉢形城から秩父を治めていた頃、本城と各支城との間を走って連絡を担った四頭の犬を葬った塚だという。犬たちは攻防の際も尾を振って出撃を、吠えて中止を知らせた。落城後は主を失ったまま支城を巡り歩き、飢えのあまり諏訪川の水を飲もうとして落ち、溺れ死んだ。今もその川を四犬淵と呼ぶ。大沢藤五が憐れんで自らの墓地に葬ったのが犬塚で、犬神様とも呼ばれ、旧十月最初の戌の日に念仏の供養が営まれる。
原典より
杉郷の石上社の近くに「犬塚」という塚がある。—— 埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成・昭和40年代刊(中巻・歴史伝説)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成・昭和40年代刊(中巻・歴史伝説))
韮塚一三郎『埼玉県伝説集成——分類と解説 中』(歴史伝説の巻)を全608話・伝説(土地別の異伝)単位で収録(<解説>・[参考]・和歌・注は本文に内包)。埼玉県下の歴史伝説(塚・城址・古戦場・武将〈新田義貞・畠山重忠・太田道灌ら〉・史跡・寺社縁起等)を、所在地(市町村・字・社寺)と出典(新編武蔵風土記稿・各市町村史等)を付して体系的に集成した中巻。