釜と呼ばれる石組みの氷ノ雨塚
どんな伝承か
秩父市久那、荒川の北岸にあたる字釜林には氷ノ雨塚が三か所ある。そのうちの一つは高さ一丈あまり、周囲六十間ほどの大きさで、南に向いた入口がある。内部は高さ五尺、長さ二間半余り、幅五尺ほどの石組みで、土地の人はこれを釜と呼んできた。里長の墓ではないかとみられている。この種の塚は古墳で、昔の人は火の雨が降ったときここへ逃げ込んだと語り、掘れば火の雨が降るといって畏れたという。
原典より
荒川の北岸の字釜林に氷ノ雨塚が三箇所ある。—— 埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成・昭和40年代刊(中巻・歴史伝説)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成・昭和40年代刊(中巻・歴史伝説))
韮塚一三郎『埼玉県伝説集成——分類と解説 中』(歴史伝説の巻)を全608話・伝説(土地別の異伝)単位で収録(<解説>・[参考]・和歌・注は本文に内包)。埼玉県下の歴史伝説(塚・城址・古戦場・武将〈新田義貞・畠山重忠・太田道灌ら〉・史跡・寺社縁起等)を、所在地(市町村・字・社寺)と出典(新編武蔵風土記稿・各市町村史等)を付して体系的に集成した中巻。