土取りで四基を失った流川の十三塚
どんな伝承か
吉見町流川の十三塚は、村の北東の丘の上にあり、どの塚も一辺七尺ほどの大きさだと『新編武蔵風土記稿』は伝える。土地の人の話では、山の下草を刈っていた頃までは、十三の塚が東南の方角へ見事な一列をなして並ぶ姿が見えたという。しかし近年になって周辺で大がかりな土取りが行われ、北西の端の四基が失われてしまった。塚のそばには古い道が通っている。
原典より
この十三塚は最近まで現状を存し、山の下草を刈っていたころは、見事に東南に一直線に十三の塚が並んでいるのがみられた。—— 埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成)
『埼玉県伝説集成——分類と解説 中』は、韮塚一三郎が編んだ埼玉県の伝説集の中巻で、上中下三巻のうち歴史伝説を収める。地名・屋敷・家系・聖地・城や堤や橋・神仏・神体と宝物・偉業・事件と紛争の九章に分け、県内各地の伝説を『新篇武蔵風土記稿』などの文献と土地の人からの聞き取りによって集めている。一話ごとに所在地と出典または資料提供者を記し、同じ類型の話をまとめた後に柳田国男らの説を引く〈解説〉を置く。