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新旧五種の臼が併存する半島の村

所在地岩手県気仙郡(本吉郡大島)
年代大正期
登場佐藤氏、娘や女房たち
出典定本柳田国男集 第2巻

どんな伝承か

郷沢の佐藤氏の土間には、兎の杵のほかになお二通りの臼があった。石の挽臼と、入口右手の地唐臼である。この新旧の雑居が可笑しいと思っていると、村にはさらに第五種の賃搗きの臼屋があるという。半島で流れが無いので水車ではなく、電気を動力にして多数の杵を動かしているのである。本吉郡の大島でも唐桑の牛島でも、ちゃんと石臼があるのに手杵で豆の粉をはたいており、旧盆の季節が近づくと、これらの在所から石油発動機の渡船に乗って、娘や女房たちが毎日五升一斗の小麦の袋を背負い、気仙沼付近の水車小屋へ団子用の粉を挽きに泊まりがけで渡って来るという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

定本柳田国男集 第2巻(柳田国男・定本柳田国男集)

『定本柳田国男集 第2巻』は、柳田国男の紀行と旅の随筆を収めた著作集の一巻である。昭和三年一月の自序に続く「雪国の春」や菅江真澄の日記を読み解く文をはじめ、東北の村々の正月、火と炭、浜の暮らしの見聞、「秋風帖」「東国古道記」、昭和十五年十一月の自序を持つ「豆の葉と太陽」などの紀行を並べる。峠や古道、佐渡・五箇山・熊野などの土地を、住む人の暮らしと信仰から見ようとする文が多い。

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臼水車民具

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