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向小駄良の黒牛を歌った里謡

所在地岐阜県郡上市白鳥町向小駄良
登場塩田、村人、村の校長
出典定本柳田国男集 第2巻

どんな伝承か

美濃の長良川をずっと遡った白鳥は市の立つ村で、その川向こうに向小駄良(ムカフコダラ)という集落がある。古風で趣のある里だが、以前から気風が悪く、市に出ては酒を飲んで喧嘩をし、勘定を踏み倒す者が多かったという。近年、村の有力者が子弟に貯金を勧めて気風を改めたと聞いた柳田に、校長の塩田君が、向こう小だらの牛の子を見よ、親が黒ければ子も黒いという古い歌を教えた。柳田は種牛の改良で斑の牛も出るのだからと、親が黒くても子は白いと替え歌を詠んだ。

原典より

向ふ小だらの牛の子を見やれ、親がくろけりや子も黒い。—— 定本柳田国男集 第2巻(柳田国男・定本柳田国男集) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

定本柳田国男集 第2巻(柳田国男・定本柳田国男集)

『定本柳田国男集 第2巻』は、柳田国男の紀行と旅の随筆を収めた著作集の一巻である。昭和三年一月の自序に続く「雪国の春」や菅江真澄の日記を読み解く文をはじめ、東北の村々の正月、火と炭、浜の暮らしの見聞、「秋風帖」「東国古道記」、昭和十五年十一月の自序を持つ「豆の葉と太陽」などの紀行を並べる。峠や古道、佐渡・五箇山・熊野などの土地を、住む人の暮らしと信仰から見ようとする文が多い。

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