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駿河井川村の山神の犬(ころ)

所在地静岡県静岡市葵区井川
年代不明
登場杣人
出典定本柳田国男集 第4巻

どんな伝承か

駿河志料巻三十によれば、駿河安倍郡井川村の山中には、里人が山神の犬(ころ)と名づける一種の怪獣がいる。小さな獣で毛色は白または黒、白黒の交じった斑もある。鼠ほどの大きさだが形は黒犬のようで、耳を垂れ尾を巻き、鳴く声もまた犬の吠えるのに似ている。常には見ることがなく、稀に見ることがあれば杣人などは渓水に垢離を取り、山神の森に向かって山中の無事を祈る。この獣は多くは山神の森で見るので里人がこう名づけたのだという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)

『定本柳田国男集 第4巻』は、柳田国男の著作を集めた定本の一巻である。岩手県遠野の伝承を佐々木鏡石から聞いて書いた「遠野物語」、山に入った人や神隠しを論じた「山の人生」、河童・ひだる神・一つ目小僧・天狗などを扱い妖怪名彙を付す「妖怪談義」を収める。ほかに「山人考」「史料としての傳説」「比丘尼石の話」「山人外傳資料」「『イタカ』及び『サンカ』」「山民の生活」など、山人・漂泊民・妖怪をめぐる論考を併せる。

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