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神田村の鬼新左衛門

所在地新潟県上越市
年代不明(北越奇談所載)
登場新左衛門、体験者(殺生を好み鬼新左衛門と呼ばれた男)
出典定本柳田国男集 第4巻

どんな伝承か

『北越奇談』に載る越後神田村の話。殺生を好んで鬼新左衛門と呼ばれた男がいた。村から十余町も奥にある山神社の下の渓流には水鳥が多く、村人は互いに戒めて捕りに行かなかったが、この男だけは雪の中を通い、もち縄を流して多くの鳥を捕っていた。ある夜はまったく獲物がなく、夜半に凍った雪を踏む足音がした。小屋の中から覗くと、髪を垂らし眼を光らせた一丈余りの男が立っている。すくんでいる新左衛門を、それは箕のような手で小屋の外から掴み上げ、遠くへ投げ飛ばした。気を失った彼は翌朝、女房の訴えで谷を捜した村人に、谷を二つ隔てた北の雪の中で見つかった。生き返って殺生はやめたものの、三年ほどで死んだという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)

『定本柳田国男集 第4巻』は、柳田国男の著作を集めた定本の一巻である。岩手県遠野の伝承を佐々木鏡石から聞いて書いた「遠野物語」、山に入った人や神隠しを論じた「山の人生」、河童・ひだる神・一つ目小僧・天狗などを扱い妖怪名彙を付す「妖怪談義」を収める。ほかに「山人考」「史料としての傳説」「比丘尼石の話」「山人外傳資料」「『イタカ』及び『サンカ』」「山民の生活」など、山人・漂泊民・妖怪をめぐる論考を併せる。

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