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応挙が描いた白岩寺の幽霊絵

所在地静岡県島田市御仮屋町(白岩寺)
登場円山応挙、清水栄蔵、幽霊絵を描いた絵師、掛軸を白岩寺に納めた人
出典日本の妖怪伝説

どんな伝承か

島田市御仮屋の裏手、愛宕権現山の中腹にある白岩寺には、円山応挙の幽霊の掛軸が寺宝として伝わる。若い応挙が東海道を下って島田の宿に泊まった初夏の夜更け、厠へ立つと、病み疲れて痩せこけた女が髪を乱してよろめき歩く姿を見た。応挙は部屋にこもって三、四日でその姿を描き上げ、名も告げずに宿を発つ。その後旅籠に不幸が続き、易者に言われて探すとこの絵が出てきたので、経をあげて慰めると持ち直したという。絵は持ち主に不吉を招きながら人手を転々とし、慶応三年に清水栄蔵がこの寺に納めた。帝室博物館も応挙の筆と鑑定した。

原典より

しばしは動きもやらで、凍りついたようにこの悲愴な姿に魅入っていた応挙は、やがて部屋に戻るとさっそく絵筆をとって、心に焼きついた、患いに疲れた女の姿を精魂こめて描き上げたのである。—— 日本の妖怪伝説(小笠好恵・1966年(昭和41年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本の妖怪伝説(小笠好恵・1966年(昭和41年))

『日本の妖怪伝説』は、小笠好恵が各地に伝わる奇談・怪談を読み物にまとめた伝説集で、序は昭和四十一年五月付である。浅茅が原の一つ家、四谷怪談、九尾の狐、安達が原の黒塚、道成寺、鍋島の化け猫など、岩手から熊本までの四十五話を、伝えられた形をなるべく崩さずに書き直し、おおむね東から西へ並べる。雨月物語や小泉八雲など書物に拠る話のほか近年の体験談も混じり、一部の話の末にはゆかりの寺社へ行く「順路」を付ける。

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