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餅搗き帰りの練兵場で草刈る女に化かされる

所在地千葉県市川市北国分練兵場
年代伝承
登場語り手の祖父
出典市川の伝承民話 第1集

どんな伝承か

語り手の祖父は国分へ夜の餅搗きの手伝いによく出かけた。寒餅は二月の一番寒い時期に搗かないともたないといい、一つの臼を四人で交代に搗いて一晩に五、六俵も搗いたという。その行き帰りの練兵場で、手ぬぐいをかぶったきれいな女が草を刈っているのに出会い、「働くなあ」と声をかけると「はい」と返事をする。そのやりとりの間に化かされ、どちらへ行けばよいか分からなくなった。狐だと気づいて煙草を吸うと女は消えている。盆と正月に子供へ買ってやった新しい着物も泥だらけにして帰ってきたことがあったそうだ。

原典より

国分新田(いまの北国分)なんかで、祝いごとに招ばれて、帰りにみやげなんかもらって、いっぱいきげんで練兵場のあたりをふらふら歩いてくると、よく狐に化かされたという話は聞きましたね。—— 市川の伝承民話 第1集(市川民話の会・市川の伝承民話・1980年(昭和55年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

市川の伝承民話 第1集(市川民話の会・市川の伝承民話・1980年(昭和55年))

『市川の伝承民話 第1集』は、市川民話の会が昭和五十五年に編んだ民話の資料集である。市川市教育委員会の事業として昭和五十四年度に千葉県市川市の国分・北国分・行徳・南行徳で行った採訪調査のうち、テープ起こしを終えた語りを、方言も残して話者の息継ぎのままに記録している。世間話・伝説・昔話・唄・生活譚の五部に分けて地区別に並べ、話末に話者・地区・記録者の名を添える。

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