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葉擦れを追っ手と誤り自害した城主夫人の姫塚

所在地千葉県市原市雀ヶ崎(姫塚)
年代永禄七年(一五六四)
登場多賀蔵人夫人、北条氏政、多賀蔵人、池和田城を攻めた武将、池和田城主
出典房総の伝説

どんな伝承か

市原市の雀ヶ崎一帯ではとうもろこしを作らない。永禄七年、北条氏政が池和田城を攻めて落城が迫ったとき、城主多賀蔵人の夫人は一人の侍女とともに城を抜け出し、近くの畑に身を潜めた。そこへ背後で物音がしたので敵の追っ手と思い込み、もはや逃れられぬと早合点して二人は自害してしまった。物音の正体は、風に揺れたとうもろこしの葉擦れだった。村人は二人の死を哀れんで塚を二つ築き、姫塚と呼ぶようになった。以来、この村では二人に同情してとうもろこしを植えないのだという。

原典より

市原市雀ヶ崎一帯ではとうもろこしを植えない。—— 房総の伝説(平野馨) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

房総の伝説(平野馨)

『房総の伝説』は、平野馨が安房・上総・下総の旧三国、ほぼ今の千葉県に伝わる伝説を選んで編んだ資料集である。ホトトギスやワラビの由来、片葉の芦や頼朝の箸の杉、弘法の井戸、将門や八幡太郎の話、坂戸神社の人身御供、証誠寺の狸など、動植物・石・池・地名・家・祭りにまつわる伝説を市町村名を添えて記す。はしがきに示す自然伝説・歴史伝説・信仰伝説の三部に分け、解説や論評を加えずに書き連ね、似た話のある土地も併せて挙げる。

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