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日蓮の経文を奪った千束池の白蛇

所在地千葉県市川市中山(法華堂)
年代伝承
登場日蓮
出典房総の伝説

どんな伝承か

中山の法華堂で日蓮が百日の説法をしたとき、一日も欠かさず通ってくる美女がいた。最後の日、女が曼陀羅と法号を授けてほしいと願うと、日蓮は怪しい気配を感じて花瓶の水をかけた。女は正体を現し、白蛇となって机の上の経文八巻を奪って逃げた。途中で落とした七巻に一つずつ塚を築いたのが今の七経塚だという。蛇は千束池まで来ると大きな渦を巻いて姿を消し、水柱が立った。人々は池の主の姥神様に違いないと噂した。ほとりの桜の枝には八巻目の経がかかり、この桜の皮は疱瘡の熱冷ましに効くとされた。のちに日蓮は白姥に妙正の法号を授けたといい、千束の妙正寺は姥神を祀る尼寺だという。千束池から法華経寺への道は蛇小路と呼ばれる。

原典より

市川市中山の法華堂で日蓮が百日の説法をした時、一日も欠かさず美女が通ってきた。—— 房総の伝説(平野馨) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

房総の伝説(平野馨)

『房総の伝説』は、平野馨が安房・上総・下総の旧三国、ほぼ今の千葉県に伝わる伝説を選んで編んだ資料集である。ホトトギスやワラビの由来、片葉の芦や頼朝の箸の杉、弘法の井戸、将門や八幡太郎の話、坂戸神社の人身御供、証誠寺の狸など、動植物・石・池・地名・家・祭りにまつわる伝説を市町村名を添えて記す。はしがきに示す自然伝説・歴史伝説・信仰伝説の三部に分け、解説や論評を加えずに書き連ね、似た話のある土地も併せて挙げる。

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