犬の足
どんな伝承か
富津市富津町方面にイヌの由来譚が伝わっている。むかし、イヌの足は三本だけだったという。ある日、情け深い弘法大師がイヌの不自由な姿をあわれに思い、四本足でいつも動かない囲炉裏のごとくに話をつけて、その足を一本もらってくれたという。こうして四本足になったイヌは自由にとびまわれるようになったが、ごとくは以来三本足になってしまった。だからイヌは弘法大師が心配してくれた足を大切にして、あと足をあげて小便をするといい、恐ろしいイヌにも弘法さまの情けを忘れるなといえばおとなしくなると伝えている。
原典より
ことし(昭和四十五年)はイヌ年である。—— 房総の年輪 より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
房総の年輪
編『房総の年輪』を全93話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。