万木お福女
どんな伝承か
「お福が通るげで、五百雪駄の音がする」と民謡に歌われた万木お福女は、その頃、万木城下で美人の名を謳われた娘であった。城下の娘たちは足袋屋・下駄屋の鼻緒をこぞって買い求め、われこそお福の面影を得ようとして、お福の行くところ、羨望のまなざしを注いだ。「五百雪駄の音がする」というほどにお福様のお通りだと城下の娘の評判が立ち、ついにこうした民謡が生まれたのだという。一説に、お福女の実の名はお亀で、おかめとお福が相通じるところからこう呼ばれたのだといい、もとは農家の女で、一度鎌倉に出て帰ってからは女侠のように振る舞ったので、鎌倉とも呼ばれている。
原典より
お福が通るげで、五百雪駄の音がする。—— 日本伝説叢書 上総の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・明治~昭和初期(推定)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説叢書 上総の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・明治~昭和初期(推定))
藤沢衛彦編『日本伝説叢書 上総の巻』を全218話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。