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夢告で始まった上総の地蔵順礼

所在地千葉県長生郡長柄町刑部(勝蔵寺)
年代元禄・宝永年間
登場荒戸山勝蔵寺の夫婦
出典日本伝説叢書 上総の巻

どんな伝承か

上総に始まった地蔵順礼の起こりはこうである。昔、元禄の頃、刑部村――今の水上村刑部――の荒戸山勝蔵寺で、一子のないことを憂えた夫婦がこの地の地蔵大士に祈った。すると、未来得脱のために地蔵順礼を始めよという勝蔵寺の地蔵大士の夢のお告げがあり、宝永二年の吉日にこれを始めたと縁起に見える。順礼地蔵五十ヶ所、一宮地蔵五ヶ所、上総地蔵三十六ヶ所を巡るもので、すべてこの夫婦によってその順礼の嚆矢が開かれたのであったと、「房総志料後篇」は伝えている。

原典より

上総に始まった地蔵順礼は、昔、元禄年、刑部村(今の水上村刑部)の荒戸山勝蔵寺、一子無きを憂いて、此地の地蔵大士に祈ったところ、未来得脱のため、地蔵順礼を始めるやうとの刑部村荒戸山勝蔵寺地蔵大士の夢のお告によつて、宝永二丁…—— 日本伝説叢書 上総の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・1917年(大正6年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説叢書 上総の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・1917年(大正6年))

『日本伝説叢書 上総の巻』は、藤沢衛彦が大正六年に編んだ上総国の伝説集である。夷隅・長生・山武・市原・君津の五郡にわたり、地名の由来、社寺の縁起、城と武将の事跡、大蛇や狐つきの怪異、俚謡や民間の風俗を、口碑や『総国誌』などの地誌から集める。巻頭に著者の序と緒言を置き、上総国と郡の名義を説いたのち、郡ごとに町村の所在を添えた見出しで一話ずつ並べる。

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