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印旛沼の堀割跡と水中に出る怪火

所在地千葉県印西市惣深新田
年代天保年間(江戸後期)
登場水野忠邦、伊奈忠尊、松平定信、先行する開鑿を命じた為政者
出典日本伝説叢書 下総の巻

どんな伝承か

船穂村大字惣深新田のあたりには、印旛沼開鑿工事の跡が歴然と残る。天保年間の大工事で、水野越前守忠邦の失政の端を開いたものである。これに先立ち、松平定信の意を奉じて開鑿に当たった伊奈半左衛門忠尊の工事は、天明・寛政の頃、印旛沼を検見川へ疏通させる計画であった。「成田名所図会」は、沼の周りに佐久知穴という怪穴があり、吉高の下に二か所、安食の下に七か所あって、竿を入れても底が知れず、風雨の折には沈み、浮き、濁り、澄む奇観であると記す。「佐倉風土記」は、北須賀以北の江上で、夏の陰湿な夜に水中から火が出、漁火でも鬼火でもなく、たちまち五、六十から百数十に分かれて往来し、数時のうちに消えると伝えている。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説叢書 下総の巻(藤澤衛彦・日本伝説叢書・1919年(大正8年))

『日本伝説叢書 下総の巻』は、藤澤衛彦が編著し、大正七年の緒言と大正八年の序を添えた下総国の伝説集である。平将門・佐倉宗吾・真間の手児奈・累などを中心に、千葉県と茨城県西部にまたがる旧下総の城跡・寺社・墓・橋・井戸などにまつわる伝説を、地誌や古記録の引用を交えて収める。緒言で百七十九編を収めると述べ、国名の由来から始めて、話ごとに所在の町村名を付した見出しを立てて並べる。

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