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弘経寺に移された姫の御殿の血天井

所在地茨城県常総市飯沼(弘経寺)
年代江戸時代
登場天樹院、御殿の主の姫(本文の院号。『千堀』は千姫の誤字か)
出典日本伝説叢書 下総の巻

どんな伝承か

ある姫が若くして夫を失い、徳川家に戻って新しい御殿に住まわされたが、そこで奔放な暮らしをしたと語られる。門前を通る美しい男を侍女に二階から招き入れさせ、童謡に歌われるほどだった。噂を恐れて、引き入れた男は飽きると殺して井戸に投げ込むようになり、やがて門前を通る者もいなくなった。のちに侍女が僧と密通したことが露見し、侍女は責め殺されて井戸に投げ込まれたという。寛永のころ姫の身の上が変わって御殿は取り壊され、その材木は姫の柩を葬った豊岡村飯沼の寿亀山弘経寺に移され、方丈の天井にその板が使われた。血の足跡が残るといって血天井と呼ばれたが、後の火災で失われ、今は墓だけが残っている。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説叢書 下総の巻(藤澤衛彦・日本伝説叢書・1919年(大正8年))

『日本伝説叢書 下総の巻』は、藤澤衛彦が編著し、大正七年の緒言と大正八年の序を添えた下総国の伝説集である。平将門・佐倉宗吾・真間の手児奈・累などを中心に、千葉県と茨城県西部にまたがる旧下総の城跡・寺社・墓・橋・井戸などにまつわる伝説を、地誌や古記録の引用を交えて収める。緒言で百七十九編を収めると述べ、国名の由来から始めて、話ごとに所在の町村名を付した見出しを立てて並べる。

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