頼朝が巡見した丸御厨の遺址
どんな伝承か
安房郡丸村の丸本郷の地で、本郷屋敷と称される場所が、丸御厨の遺址であろうと言い伝えられている。「東鑑」治承四年九月十一日の条に、武衛が安房国の丸御厨を巡見された際、丸五郎信俊が案内者として御供に候した、と見えている。丸氏はその頃、この地方の強族であった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説叢書 安房の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・1919年(大正8年))
『日本伝説叢書 安房の巻』は、藤沢衛彦が大正八年に編んだ安房国(千葉県)の伝説集である。天富命の渡来や源頼朝・里見氏・日蓮にまつわる英雄伝説を中心に、社寺の縁起、風俗・信仰、船幽霊や一本足の蛸などの特異な伝承を、『安房志』『房総志料』などの地誌や寺伝・口碑から引いて収める。緒言と「安房国と牛」と題する序を巻頭に置き、鋸山から小湊まで各話に所在の郡村大字を添えて土地ごとに並べ、緒言では百八十六種を蒐集したと記す。