津富浦小学校に通うニャンコ先生
どんな伝承か
千葉県香取郡大栄町(現・成田市)の津富浦小学校に、生徒に交じって毎日登校する一匹のトラ猫がいたという。まず職員室に落ち着き、校長室をのぞいて校長のOKサインが出ると中へ入る。眠くなれば保健室のベッドで大いびきをかき、給食の時間には職員室に戻ってくる。下校時には校庭に出て生徒たちを見送り、五時ごろまで学校に残ってから、最後に下校する先生と一緒に校門を出て行った。子どもたちからは「ニャンコ先生」と呼ばれ親しまれていた。昭和六二年五月号の雑誌『微笑』に掲載された話。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 10 狼・山犬、猫(松谷みよ子・現代民話考)
『現代民話考 10 狼・山犬、猫』は、松谷みよ子が日本民話の会の『民話の手帖』での呼びかけやアンケート、聞き書きで全国から集めた話を編んだ現代民話の資料集である。明治以降を目安に、狼への畏れと信仰、送り狼や千匹狼、化け猫や猫の踊り、戦中の猫の供出、水洗トイレを使う猫までを収める。序文と各章の前文に続いて「狼・山犬」「猫」の二章を主題別の節に分け、各話例の後に類話の採集地・話者・出典を「分布」として並べる。