家出した老猫の生まれかわりとして来た猫
どんな伝承か
猫好きな家族の話である。昭和五三年の一月、九年間よく可愛がられ、家族に甘えていたオバアチャン猫のミーコが、突然家出した。家族は猫の行きそうな場所をくまなく探したが、とうとう見つけることができなかった。ところが三ヶ月ほど経ったある日、家出した猫とそっくりの猫が家の中に入って来て、家族に甘えるのである。家族は、この猫は先に家出した猫の生まれかわりではないかと話し合ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 10 狼・山犬、猫(松谷みよ子・現代民話考)
『現代民話考 10 狼・山犬、猫』は、松谷みよ子が日本民話の会の『民話の手帖』での呼びかけやアンケート、聞き書きで全国から集めた話を編んだ現代民話の資料集である。明治以降を目安に、狼への畏れと信仰、送り狼や千匹狼、化け猫や猫の踊り、戦中の猫の供出、水洗トイレを使う猫までを収める。序文と各章の前文に続いて「狼・山犬」「猫」の二章を主題別の節に分け、各話例の後に類話の採集地・話者・出典を「分布」として並べる。