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焼けたはずの板塀と狸の火事真似

所在地徳島県徳島市
年代現代
登場—
出典現代民話考 11 狸・むじな

どんな伝承か

徳島の富田浦町に住む阿部某という老婦人が、十六、七歳の娘だったころの体験談。三月の節句前の夜、友人と下女の三人で新町へ雛人形を見に行き、夜更けに帰る途中、掃除町のあたりで大道町の方を見ると、ある家の板塀が真っ赤な炎を上げ、その前を黒い人影が動いていた。やがて火は消えた。翌日わざわざ回り道して見に行くと、板塀には焦げ跡ひとつなかった。物知りに話すと、それは狸の火事真似で、時々あることだと言われたという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 11 狸・むじな(松谷みよ子・現代民話考・1995年(平成7年))

『現代民話考 11 狸・むじな』は、松谷みよ子が一九九五年(平成七年)に編んだ現代民話の資料集である。明治から現代までに各地で語られた狸・むじなの話を、聞き書き、読者の回答、郷土誌や民話集、新聞記事から集める。狸火、腹つづみ、音まね、いたずら、化かし、たたり、人助け、戦争にいった狸、今の暮しなど十二の部に分け、話例ごとに本文と類話の「分布」を添え、巻頭に序文と前文、巻末にあとがきを置く。

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