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五辻の狸と與三公の尻のぞき

所在地徳島県阿波市林(西林小学校)
年代現代
登場與三公、体験者
出典現代民話考 11 狸・むじな

どんな伝承か

林村の広い田は、昔は一面の雑木林だった。西林小学校のある所から北へ五、六町、野道が五つに分かれる五辻には、よく狸が化けて出た。ある冬の晩、岩津の若い衆の與三公が、五明で博打に負けて帰る途中、丑三つ時の五辻で頭巾をかぶった美しい女を見かけた。評判の狸と見て捕まえると、女は正体を認め、多七の若妻をからかって夫婦げんかをさせに行くから見物しないかと誘う。與三公は窓の障子に唾で穴をあけ、始まった大げんかに夢中で穴を広げていると、胸を丸太で突かれたように倒れた。気づけば農家の馬小屋の軒下で、のぞいていたのは馬の尻、蹴られたのだった。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 11 狸・むじな(松谷みよ子・現代民話考・1995年(平成7年))

『現代民話考 11 狸・むじな』は、松谷みよ子が一九九五年(平成七年)に編んだ現代民話の資料集である。明治から現代までに各地で語られた狸・むじなの話を、聞き書き、読者の回答、郷土誌や民話集、新聞記事から集める。狸火、腹つづみ、音まね、いたずら、化かし、たたり、人助け、戦争にいった狸、今の暮しなど十二の部に分け、話例ごとに本文と類話の「分布」を添え、巻頭に序文と前文、巻末にあとがきを置く。

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