西念寺の写真に浮かんだ親鸞聖人
どんな伝承か
浄土真宗の寺の住職の家に嫁いだ女性の案内で、親鸞聖人ゆかりの西念寺を訪れた一行が記念写真を撮った。聖人はこの地に二〇年ほど留まり、京へ帰る際に名残を惜しんで橋のところを振り返ったことから「みかえり橋」の名がついたと伝わる場所である。出来上がった写真には、深い笠と法衣、わらじ姿の坊さまの姿がくっきりと浮かび上がっており、フジフィルムの担当者からもいかなる技術でも作れない本物の心霊写真だと太鼓判を押されたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 12 写真の怪・文明開化(松谷みよ子・現代民話考(立風書房)第十二巻・1996年(平成8年))
『現代民話考 12 写真の怪・文明開化』は、松谷みよ子が一九九六年にまとめた現代民話の資料集で、同シリーズの第十二巻にあたる。雑誌での呼びかけやアンケート、聞き書きで寄せられた話と新聞・雑誌の記事を、心霊写真をめぐる怪異と、明治以降の電信・汽車・電気燈などの新しい文物や流行病に戸惑う人々の話に分けて収める。話例ごとに本文を掲げて各地の類話を分布として並べ、話者や回答者の名と出典を添える。