床下の姉の写真と毎夜の夢
どんな伝承か
五人兄弟の真ん中に生まれ、幼くして叔母の養子に出された男がいた。一番上の姉は昭和一六年に三二歳で未婚のまま病死し、他の兄弟姉妹も戦後に相次いで世を去った。昭和六〇年、長兄の長男が住まいを改築することになり、解体前日に敷板の下から姉の元気だった頃の写真が見つかった。それを持ち帰り大切に保管すると、それまで毎晩見ていた姉の夢を見なくなったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 12 写真の怪・文明開化(松谷みよ子・現代民話考(立風書房)第十二巻・1996年(平成8年))
『現代民話考 12 写真の怪・文明開化』は、松谷みよ子が一九九六年にまとめた現代民話の資料集で、同シリーズの第十二巻にあたる。雑誌での呼びかけやアンケート、聞き書きで寄せられた話と新聞・雑誌の記事を、心霊写真をめぐる怪異と、明治以降の電信・汽車・電気燈などの新しい文物や流行病に戸惑う人々の話に分けて収める。話例ごとに本文を掲げて各地の類話を分布として並べ、話者や回答者の名と出典を添える。