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賭博に勝たせた高龍寺の貉

所在地北海道函館市(高龍寺)
年代昭和五年
登場国下海雲、岡田健蔵、高龍寺の方丈(住職)、話の提供者
出典現代民話考 9 (木霊・蛇)
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どんな伝承か

明治初年ごろ、高龍寺はまだ弁天通の上、鍛冶町の下、姿見坂と幸町の間にあり、大黒町交番の裏手あたりに一匹の貉が棲んでいた。当時の方丈国下海雲は大変な賭博好きで、ある日大敗してすっからかんになり、貉に向かって「今日限りで賭博をやめるから、この負債を払えるよう一度だけ勝たせてくれ」と頼んだ。貉は長く住まわせてもらった恩を思い、一度だけ勝つことを請け合った。その夜、師が港の燈明船の赤船へ乗り込むと大勝し、大金を懐にして寺へ帰り、以後は約束を守って賭博から手を引いた。この貉は明治十二年に寺が焼けた際に荷物を運ぶなど働き、寺が上町へ移った折もついて行ったという。

原典より

文・深瀬春一「松前怪談十種」。—— 現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・1980年代) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・1980年代)

松谷みよ子『現代民話考 9 (木霊・蛇)』を小話単位で全406話収録。木霊(木の精・祟る木)や蛇にまつわる現代の民話・怪異譚を全国から採集し、地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明402話・市区町村判明344話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。

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