浄瑠璃の温習会で袋叩きに遭う
どんな伝承か
鬱屈を抱えた若い喜三郎は茶屋遊びとともに浄瑠璃や長唄に凝り、浄瑠璃の会で彼を見初めた娘の父で、俠客の多田亀に跡継ぎと見込まれた。博打を嫌った喜三郎は喧嘩の場数だけで男を上げ、弱い者をかばったが、賭場に入り浸る弟の由松を連れ戻すたびに、いかさま賭博の連中から賭場荒らしと恨まれた。遊廓から逃げてきた女との仲も絡んで、ある日、浄瑠璃の温習会で自慢ののどを聞かせている最中に五人がかりで襲われ、客を逃がすのに気を取られて半死半生の目に遭った。仲間の嘘勝が手下を連れて駆けつけ、村人も加勢しかけたので、相手は退散したという。
原典より
席上、かかわりない人たちにまで迷惑の及ぶことを怖れた喜三郎は、みんなを逃がすことに気をとられていたために、多勢の相手によってたちまち半死半生の袋叩きの目に会わされることとなる。—— 亀岡の大予言者――東洋の巨人・出口王仁三郎の世界(加藤正民・たま出版・心霊/予言) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
亀岡の大予言者――東洋の巨人・出口王仁三郎の世界(加藤正民・たま出版・心霊/予言)
『亀岡の大予言者――東洋の巨人・出口王仁三郎の世界』は、「天下の浪士」を名のる加藤正民が、出口ナオと出口王仁三郎、教団大本の歩みを心霊の立場からたどった論考である。ナオの神がかりと筆さき、王仁三郎の出現と高熊山の修業、『霊界物語』の口述、二度の大本事件、晩年の陶芸と死までを、筆さきや関係者の証言を引いて述べる。全編を通じて二人に現れた霊流を「A」「B」と呼び、大本の出来事が後の国の出来事を先取りした「型」を論じる。