江古田原沼袋の古戦場碑と慰霊祭
どんな伝承か
昭和三十一年は、太田道灌が江戸城を築いた長禄元年から五百年にあたり、東京都や各区でさまざまな催しが行われた。これを機に、著者ら地元の有志は江古田が原沼袋の古戦場跡を後世に伝えようと中野区へ請願し、同年十月一日、江古田公園の中に史蹟の碑が建てられた。さらに、この戦いで討死した豊島平右衛門尉をはじめ、板橋・赤塚の諸将や敵味方の将兵の霊を慰めるため、中野区長や区議会議長らの協賛を得て、同年七月十六日に碑の前へ祭壇を設け、荘厳な慰霊祭を執り行った。著者は妙正寺川のほとりに開都五百年を記念する句碑も建てている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
城西風土記と昔語り(熊沢宗一・1959年(昭和34年))
『城西風土記と昔語り』は、東京中野の江古田に住んだ熊沢宗一が昭和三十四年に著し、自ら発行した郷土誌である。中野長者と淀橋の伝説、御犬小屋や桃園の旧跡、新井薬師、江古田の獅子舞、内藤新宿や高田馬場の昔語りなど、中野と近在の伝説・旧跡・寺社を、古文書や碑文、琵琶歌も交えて記す。全二十章の後半には著者の百姓時代や終戦直後の食糧事情、台風の被害、日露戦争の軍隊日誌を収め、巻末に著者略歴を付す。