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牛を埋めた塚のケヤキが流した血

所在地群馬県藤岡市本郷(牛伏塚)
年代大正末期(伐採は大正一三年頃)
登場中里伝一、木曽義仲の愛妾葵御前、伝説上、関口正己、話者、回答者
出典現代民話考 9 (木霊・蛇)

どんな伝承か

藤岡の本郷を南北に横切る鎌倉街道が、神流川の段丘崖を登りきるあたりに牛オネ坂がある。むかし木曽義仲の愛妾葵御前がここまで落ちのび、乗っていた牛が倒れたために追手に捕らえられて殺されたと伝わる。その牛を葬った牛伏塚には大きなケヤキが茂り、繁みの奥から時おり牛のうめくような声が響いたという。大正の末、ある者がこのケヤキに刃を入れると赤い血が噴き出したので恐ろしくなって手を引き、次に伐ろうとした者は熱病に倒れた。木はやがて人手に渡り、大正一三年ごろついに伐り倒されたという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考)

『現代民話考 9 (木霊・蛇)』は、松谷みよ子が全国の回答者から寄せられた報告と各地の民話集をもとに編んだ『現代民話考』の一巻である。明治から平成にかけて語られた、伐ろうとすると祟る木・泣く木・血を流す木などの木霊の話と、大蛇やつちのこ、蛇婿・蛇女房、主や守り神としての蛇、蛇と福運などの話を、話者や回答者の名とともに収める。第一章「木霊」と第二章「蛇」を主題ごとの節に分け、各話例の後に「分布」として類話の地名と出典を並べる。

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