三島神社の御神木を伐り行者になる
どんな伝承か
行者の荒井熊治という人の話である。東京の狛江市の人で、明治四三年生まれ。前は木挽きで、お百姓もしていたが、縁があって大月市にある三島神社の、樹齢八○○年といわれるご神木を伐った。そうしたらそれから頭が痛くなり、気うつ症のようになって、本当にぶらぶらしておかしくなってしまった。いろいろな所で診てもらっても判らなかったが、調布にいる行者のおばあさんに診てもらうと、木の神様のさわりだと言われた。お宮の木を伐ったことは伝えていないのにである。お払いをしてもらうとすっかりよくなり、その後は身延山や成田山へ行って行をつみ、行者になったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・昭和〜平成)