五天王山の榊に手を出した者の病
どんな伝承か
五天王様というものがある。熊野様とか天王様とか、五つの大王を祀ってあり、その山を五天王山という。やかましい神様である。語り手の婆さんが榊の大木の枝を折り、詫びに枝を挿してきたのだが、一週間もたたないうちに背中に命にかかわるような病気にかかり、死にはぐった。あの榊を折った者は必ずやられると、寺でもその謂れを知っているらしい。その榊は御神木で、家では毎年正月に幣束を上げていた。婆さんが山から拾ってきて育て、境内に植えた榊を誰かが五、六本切ってしまい、その者も胃かいようか何かで入院したと聞いたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・昭和〜平成)