石と見えたものが動きだした奥山の大蛇
どんな伝承か
笹子の集落からさらに奥の山に、ものすごく大きな蛇がいるという。語り手自身は見ていないが、何人もが見届けている。ざわざわと音がするほうを振り返ると、大蛇がにょろにょろと歩き回っていたそうだ。語り手の親戚筋の者は一昨年、草を刈っていて大きな石を見つけ、こんなところに石はなかったのにと思って見ていると、その石がずるずると動きだした。腰が抜けたようになり、何百メートルも這うようにして助けを求めてきたという。この蛇には諸説あり、昭和一七年ごろ、松ヤニを軍事用に採っていた者の一人が大蛇に出会い、それがもとで亡くなったとも語られる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・昭和〜平成)