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三年生きられぬという沼に立った黒い巨体

所在地高知県高岡郡佐川町斗賀野
年代不明
登場正吉さん、則男さん、炭焼きの老人、秋沢武、記録者
出典現代民話考 9 (木霊・蛇)

どんな伝承か

正吉さんと則男さんは植物愛好家で、安芸の近くの沼に珍しい植物があるかもしれないと出かけた。山へ登る途中で炭焼きの老人が、昔ひとりの侍が撃ち落とした鳥を拾いに泳いで行き、そのまま沈んでしまったという言い伝えがあるから、あまり行かないほうがよいと言った。二人は気に留めずに登った。沼の周りには倒れた松があり、遠くで太鼓をたたくような音が聞こえてきた。姫水蓮を見つけてなお探していると、則男さんの目の前に一升瓶ほどの太さの真っ黒なものが六、七尺の高さににゅっと突き立った。二人は叫んで飛び退き、探しても影も形もなかった。老人は青ざめ、あの沼に入った者は三年以上生きた者がいないと言ったという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考)

『現代民話考 9 (木霊・蛇)』は、松谷みよ子が全国の回答者から寄せられた報告と各地の民話集をもとに編んだ『現代民話考』の一巻である。明治から平成にかけて語られた、伐ろうとすると祟る木・泣く木・血を流す木などの木霊の話と、大蛇やつちのこ、蛇婿・蛇女房、主や守り神としての蛇、蛇と福運などの話を、話者や回答者の名とともに収める。第一章「木霊」と第二章「蛇」を主題ごとの節に分け、各話例の後に「分布」として類話の地名と出典を並べる。

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