三河の孝行息子が二度汲んだ霊水
どんな伝承か
あるとき三河に住む老人が病に伏し、昔飲んだしげ沢の水が飲みたいと息子に訴えた。孝行な息子ははるばるこの地まで来て水を汲み、持ち帰って飲ませた。ところが父は、この水は違う、しげ沢の水の近くにもう一か所湧いている水だと言う。息子は再び遠路をやって来てその水を汲んで帰り、飲ませると、父の病はたちまち治ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
長野県史 民俗編 第3巻 3 (中信地方 ことばと伝承)(長野県史)
『長野県史 民俗編 第3巻(三) 中信地方 ことばと伝承』は、長野県史の民俗編のうち中信地方の巻から、伝説の章を抜き出したものである。木・石・水・塚・坂と道・城と屋敷・田と原・地蔵や観音・社寺・地名・禁忌などに分けて、松本・塩尻・安曇野・大町・北安曇・木曽に伝わる言い伝えを短い条で並べる。抜き出しの際に多くの条から採集地の表示が落ちており、土地の名が本文に書かれない条も少なくない。