生水だけで生きた姉と弟の試験
どんな伝承か
長南年恵の霊能の最高潮期は、明治二十五年から明治四十年頃までの十数年間であった。実弟の雄吉は幼少で郷里を離れていたが、明治二十五年、滞在中の祖母が死去したため遺骨を持って帰郷し、姉の極端に異常な生活と身辺の異常現象に深い関心を払うようになる。母によれば、年恵は三十五歳になっても初潮を見ず、火を加えた食物は一切口にせず、少量の生水と生のさつまいもだけで暮らし、家鳴り震動が起きたり神から品物を授かったりするという。雄吉は湯ざましを生水と偽って飲ませる試験を繰り返したが、姉はそのつど苦しんで吐き、血まで吐いた。その後、年恵は吉凶禍福をみだりに説く者として二度、山形県監獄鶴岡支署に監禁された。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
第四の世界―心霊現象のなぞをとく(田中千代松・1950年代~1960年代)
透感力と予言(第四の世界)/精神感応・テレパシー/天来の声と超感覚的知覚/予知・念力の事例/心霊現象のなぞをとく