トップ > 青森県の伝承 > むつ市

背負い帯を忘れた難産の亡者

所在地青森県むつ市大字田名部(恐山)
年代伝承(口承)
登場西村丑松、亡くなった女の夫
出典むつ市史 民俗編

どんな伝承か

田名部新町の西村丑松という老人の妻は、明治三十一年に二十七歳で難産のため亡くなった。ある人が恐山から下りる途中、赤子を背負い、手を後ろへ回した二十七、八の女に出会った。疲れ果てた様子の女は、背負い帯のタンナを忘れてきたので、お山へ届けるよう田名部へ伝えてほしいと頼んだ。引き受けたものの、どの家か聞きそびれて困っていると話が広まり、亡者に違いない、お産で母子とも死んだ家はないかと探して、新町の西村家とわかった。女の着物は亡き妻に掛けた着物の縞と同じで、納棺のときタンナを入れ忘れたのも本当だった。西村家はすぐにお山へタンナを納めたという。

地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

むつ市史 民俗編(むつ市史)

『むつ市史 民俗編』の口承の章から、下北に伝わる伝説と世間話を抜き出したものである。苫生野や田名部川の口碑、蠣崎氏や落人の宝の伝え、恐山の開基と天狗・霊話、常念寺の仏、横迎町の竜神と河童、行人塚、半太窪、飯綱の噂、奥内・関根・大湊・田名部の狐の話などを収める。菅江真澄の紀行の記事を引きながら、むつ市とその周りの土地の伝えをまとめている。

種別から探す

亡者難産

むつ市の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『むつ市史 民俗編』の伝承