嫁の代掻きを手伝った泥だらけの地蔵
どんな伝承か
昔、ある家の嫁が牛の鼻取りをうまくこなせず、代掻きがはかどらないので姑にいじめられていた。ところがある日田に出てみると、きれいに代掻きが済んでいた。そんなことが幾日も続くので不思議に思った嫁が、夜そっと田へ行ってみると、一人の女が手際よく牛を引いて代掻きをしていた。仕事が終わるのを待ってあとをつけると途中で姿が消え、そばに腰から下が泥まみれの地蔵が立っていた。嫁を哀れんで手伝ってくれたのだと人々は考え、シロカキ地蔵と呼ぶようになったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
滝根町史 第3巻 (民俗編)
『滝根町史 第3巻(民俗編)』の口承文芸の節から伝説を抜き出したものである。福島県田村市滝根町(菅谷・神俣・広瀬)の大滝根山の田村麿と大滝丸、入水寺の観音、小野小町の伝え、鶴ヶ池物語、人柱茂左衛門、曽富登神社、六句の坊、片手観音、三本足の鳥、姥捨山などを収める。古い村誌の文語の引用と聞き書きの口語が混じる。