平維茂が埋めた鬼女紅葉の首
どんな伝承か
天皇の命で戸隠山の鬼女を討ちに来た余五将軍平維茂は、別所の北向観音に七日間こもって勝利を祈った。満願の日、紅葉の散る晩秋に柵村の山へ着き、観音に念じて矢を放つと、矢は西北へ飛んだ。その行方を追って谷を下り山を越え、志垣の里で鬼女紅葉のすみか釜岩の岩屋を突き止め、紅葉を討ち取った。首が重くて都へ運べなかったので、矢の落ちた辺りに埋めて大きな五輪塔を建て祟りを鎮めた。これが鬼塚・紅葉塚と呼ばれる墓で、近くには配下の小さな五輪塔が並び、そこから下る坂を五輪坂という。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
長野県史 民俗編 第5巻 総説 1 (概説)
『長野県史 民俗編 第5巻 総説1(概説)』のことばと伝承の章から、伝説の節を抜き出したものである。長野県全体の伝説を、デーラボッチャ・小泉小太郎・甲賀三郎・黒姫・八面大王・鬼女紅葉・ものぐさ太郎・弘法大師・白米城・早太郎・猫檀家・かっぱ・逆さ木・池の主・人柱・首塚などの題ごとにまとめ、本話のあとに県内各地の類話を地名つきで並べる。県史の地域編と重なる話も多い。