棒の上に女の首があった谷
どんな伝承か
同じ南桑田郡の曽我部村寺村にも生首谷という所がある。昔、鬼がいて人間の首を引き抜いて捨てた所だといわれる。ある武士が日暮れにここへさしかかると、立てられた棒の上に女の生首がのっていたので、駆け戻って村人に知らせた。調べてみると、悪者に殺された女の首だったという。
原典より
火打谷といふ所に郡の第二十番の札所があつて、三百年程前、そこの堂守の新蔵といふものが參詣人を殺して金を盗んでゐたのが露見して石ころ詰にされた。—— 日本伝説名彙2 より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙2
柳田國男監修『日本伝説名彙』の後半にあたる部分で、全国の伝説を地物の種類ごとに分けて集めた名彙である。塚の部(糠塚・七人塚・首塚・十三塚など)、坂・峠・山の部、谷・洞の部、屋敷・城趾の部(長者屋敷・朝日長者・白米城など)、祠堂の部(地蔵・薬師・観音・天神・八幡・稲荷・宮など)の各題の下に、府県・郡・村の所在地を頭に置いて各地の伝えを短く並べ、多くの条に出典の郡誌・伝説集の名を添える。