針を吐かせた地蔵の姿絵
どんな伝承か
巣鴨のとげぬき地蔵は、慶長年間に下谷屏風坂で開かれた曹洞宗高岩寺の本尊、延命地蔵菩薩である。明治二十四年の区画整理で巣鴨の地へ移された。とげぬきと呼ばれるようになった由来として、次の話が伝わる。正徳五年、江戸の毛利家に仕える腰元が折れた針を誤って飲み込み、喉に深く刺さって取れず、ついには腹の中まで入って苦しんだ。そこへ来合わせた西順という僧が延命地蔵の利益を説き、地蔵の姿を刷った紙を水に浮かべて飲ませたところ、まもなく錆びた針を吐き出した。よく見ると針は地蔵の姿を刺し貫いていたという。
原典より
お婆ちゃんの原宿」として有名な巣鴨にあるとげぬき地蔵。—— 心霊大全(中岡俊哉・2000年(平成12年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊大全(中岡俊哉・2000年(平成12年))
『心霊大全――20世紀の超自然現象世界』は、中岡俊哉が二〇〇〇年(平成十二年)に著し、ミリオン出版から刊行した超常現象の総覧である。日本各地と世界各国の怪奇現象・伝説・心霊の地を県別・国別に紹介し、心霊写真・自動書記・憑依などの心霊現象、臨死体験と輪廻転生、透視・念力などの超能力、手かざしの治療を解説する。全六章から成り、巻末に著者インタビュー、著書・ビデオ作品一覧、あとがき、著者略歴を付す。