火葬場への飛び込み自殺
どんな伝承か
本間家では、蔵の中で明坊ちゃんが見えない何かに追いつめられ、壁に何度も頭を打ちつけて自ら死んでしまい、一部始終を目撃した英男の長女フミは発狂した。やがて明坊ちゃんの葬儀が営まれ、火葬場で棺がカマに納められると、勢いよく燃える火に魅入られていた勇坊ちゃんが、あっという間に自らカマの中へ滑り込んだ。人々が慌てて蓋を開けたが火はたちまち坊ちゃんを包み、鋭い悲鳴を一度あげただけで、兄と共に骨になったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
恐怖の事実と悪霊を除く法-本間家の話(中岡俊哉・1976年(昭和51年))
『恐怖の事実と悪霊を除く法-本間家の話』は、中岡俊哉が一九七六年に著した『悪霊があなたを狙う』(双葉社)のうち、まえがきと目次、第一話「“幽霊屋敷”悪霊のたたり」を収めたものである。千葉県館山市上野原の網元本間家で、娘の神隠しを発端に一家が絶えるまでの出来事を、元下男の源兵じいさんが著者に語った聞き書きの形で記す。目次によれば原本は悪霊憑依の実話十一話を二部に分け、終わりに霊魂の存否と悪霊対策を論じる章を置く。