火葬場への飛び込み自殺
どんな伝承か
本間家では、蔵の中で明坊ちゃんが見えない何かに追いつめられ、壁に何度も頭を打ちつけて自ら死んでしまい、一部始終を目撃した英男の長女フミは発狂した。やがて明坊ちゃんの葬儀が営まれ、火葬場で棺がカマに納められると、勢いよく燃える火に魅入られていた勇坊ちゃんが、あっという間に自らカマの中へ滑り込んだ。人々が慌てて蓋を開けたが火はたちまち坊ちゃんを包み、鋭い悲鳴を一度あげただけで、兄と共に骨になったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
恐怖の事実と悪霊を除く法-本間家の話(中岡俊哉・昭和30~40年代(推定))
本書は千葉県館山市の本間家を舞台にした実例的怪談である。明治時代に栄えた網元・本間家は、大正~昭和初期に長女ふでが神かくしで失踪したことを皮切りに、呪いに見舞われる。昭和19年から本格化した悪霊の祟りにより、家族は原因不明の奇病、憑依、夢遊病、発狂、自殺・他殺による死亡が連続する。行者の指摘により、床下に隠された血で描かれた100年以上前の自画像が呪いの根源であることが判明するも、お祓いは手遅れ。