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丙午に高騰した蟇と縞蛇の避妊薬

所在地東京都台東区
年代明治〜昭和
登場不明
出典日本怪奇集成-明治大正昭和篇

どんな伝承か

丙午の年にあたるというので、東京市中でも奇妙な迷信が流行した。当年は丙午のため出産を懼れる者が多く、蟇(ひきがえる)と縞蛇と蛞蝓の三種を調合して服用すれば懐胎しないという呪いが言い触らされ、これらの虫の値が高騰した。下谷万年町の赤蛙屋の話では、蟇一匹五十銭、縞蛇一円から一円五十銭という高値がつき、純益は五割から十割、十五割にも達したという。蝮と縞蛇は主に秩父産、その他は行徳付近から捕えてきたもので、医科大学や理科大学が解剖用に買い上げる分も少なくなかったと東京日日新聞は伝えている。

原典より

医学医術の進歩発達せる今日しかも帝国の首都たる東京市中に、かゝる迷信者あらんとは実に予想外の事なり、即ち、当年は丙午といふを以て、例の迷信より出産を懼るゝ者多く、…—— 日本怪奇集成-明治大正昭和篇(富岡直方 編著) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本怪奇集成-明治大正昭和篇(富岡直方 編著)

『日本怪奇集成-明治大正昭和篇』は、富岡直方が編んだ怪奇実話集である。明治元年から昭和七年までに各地で起きた幽霊や狐狸の怪、畸形や奇病、天変や奇瑞、世相の珍事を、当時の新聞・雑誌の記事と筆者自身の聞き書きから集めている。明治・大正・昭和の三篇に分け、話ごとに年月を掲げて通し番号を振り、新聞記事を引いたうえで紙名を末尾に添える形を基本とする。

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