密教を貫く真理を説かれた福来博士
どんな伝承か
密教とは、宇宙に秘められた真理を直観で悟って即身成仏の境地に入る教えで、神通力や超能力を認めて用いるものだと著者は説く。その最高の学府である高野山大学に、超能力の実在を科学的に示した福来友吉が迎えられたのは当然であり、同大学には超心理学の講座を先がけて設けるべきだという。九字や呪文、印を結ぶ形式は悟りに遠い人を導く方便にすぎず、福来の学説を学べば形にとらわれない無相の三密が明らかになるとする。薬品の反応で護摩の火を起こして念力と称したり、封筒の中身を読む細工で神通力を装ったりする僧の噂にも触れ、学説が理解されれば秘法を売り物にする者はいなくなると述べている。
原典より
密教は神通力とか、超能力というものを認め、それを活用します。—— 念写発見の真相(山本健造・念写・超心理研究・1980年(昭和55年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
念写発見の真相(山本健造・念写・超心理研究・1980年(昭和55年))
『念写発見の真相』は、飛騨に住む山本健造が著した福来友吉の伝記と学説紹介の書で、はしがきは昭和五十五年十一月三日付である。念写を発見した福来の幼少期から、東京帝大での透視・念写実験と追放、宣真女学校長・高野山大学教授の時代、仙台での晩年までをたどり、著者による高山市の福来博士記念館建設の経緯や六次元の原理を述べる。全十五章からなり、第二章に福来の論文「弘法大師の御霊影」を再刊のことばとともに収める。